レシピ

一番出汁と二番出汁の違い!使い分け方法は?混ぜるのはアリ?

和食の基本となる

出汁

美味しい出汁で作ったおかずは、塩分が控えめでも
しっかりした味になっていて美味しいですよね。

出汁

和食では昆布とかつお節で出汁をひくのが一般的ですが、
出汁の中でも「一番出汁」と「二番出汁」って時々聞きますよね。

でもこの2つの違いって何なのでしょうか。

他にも使い分け方や、混ぜても良いのか等・・・
考え始めると、気になってしまいます。

今回はそんな出汁のドツボから抜け出すべく、

  • 出汁の取り方
  • 一番出汁と二番出汁の違い
  • 使い分け
  • 混ぜてもよいのか

  • についてまとめました。

    さっそく見ていきましょう!

    一番出汁とは

    まずは一番出汁から紹介します。

    一番出汁はその名の通り、かつお節と昆布から一番最初にとれる出汁のことです。
    料亭の椀物なんかは、一番出汁で作られています。

    かつお節と昆布の旨味成分だけが引き出されていて、香り高く、余計な雑味の無い、
    出汁の中でもとなっているのが一番出汁です。

    それでは、そんな出汁の中心と言える一番出汁のとり方を紹介しましょう!


    一番出汁の取り方

    材料
    昆布  10g
    かつお節 20g
    水     1L


    1.
    まずは昆布の表面を固く絞った布巾で軽く拭きます。
    水洗いは昆布の旨味が流れてしまうので厳禁ですよ!

    2.
    鍋に分量の水を入れて、1.の昆布を入れて中火にかけます。
    火加減は10分程で沸騰する火加減にすると理想的です。

    3.
    沸騰する直前に昆布を引き上げます。
    この時、昆布の表面が少し柔らかくなっている位が出汁がとれている目安です。

    4.
    沸騰直前の3.に、分量のかつお節を一気に入れ、10秒ほどしたら火を止めます。

    5.
    かつお節が沈んできたら、濾して一番出汁のできあがりです!
    濾した後のかつお節は絞ってはいけません!雑味が出てしまいますよ~。


    上手に出汁がとれていると、だし汁が黄金色になっていて綺麗ですよ~♪

    二番出汁とは

    次は二番出汁について紹介します。

    二番出汁は、一番出汁をとる際に使ったかつお節と昆布をもう一度煮だしてとった出汁です。

    それでは二番出汁の取り方です!


    二番出汁の取り方

    材料
    一番出汁の残りの昆布とかつお節
    かつお節 10g
    水     1L


    1.
    分量の水に、一番出汁の残りの昆布とかつお節をいれて火にかけます。

    2.
    10分ほど煮だした所で、新しいかつお節を入れて、火を止めます。

    3.
    かつお節が沈んできたら、濾して二番出汁のできあがりです!


    煮出した分、旨味はしっかり出ていますよ!

    違いは?

    一番出汁と二番出汁のとり方を紹介しましたが、
    この2つ、いったいどんな違いがあるのでしょうか。

    まず見た目が違います。
    二つの出汁を並べると、色の違いはこんな感じです。

    比較

    左が一番出汁、右が二番出汁です。

    使っているかつお節やお湯の温度、出汁をとる時間等で
    色味や濁りは変わってきますが、二番出汁にはあまり色は出ません。

    そして香りが圧倒的に違います!

    かつお節の香りが立っていて、昆布特有のくさみが無いのが一番出汁です。
    また、煮だしていない分かつお節の雑味もありません。

    一方、二番出汁は香りはそれほど感じません。
    ですが、煮だした出汁はしっかりとした旨味が出ています。

    よく、

  • 一番出汁は旨味が綺麗な円を描いて完璧なバランス
  • 二番出汁は歪な形の円になっていて、足りない部分を調味料で補う

  • と表現されます。

    料理の道に身をささげる人ならではの表現かもしれません。

    実際に出汁をとってみると違いは一目瞭然ですが、
    この2つ、どう使い分けるのが理想的なのでしょうか。

    次は一番出汁と二番出汁の使い分け方について見ていきましょう。

    それぞれの使い分けについて

    次は一番出汁と二番出汁の使い分けです。

    一番分かりやすいのは、汁物には一番出汁、
    煮物などのしっかり味を付けるお料理には二番出汁を使います。

    美味しい一番出汁は、薄口しょうゆと塩だけで味を付けるような繊細なお料理に使うので、
    お吸いや茶わん蒸し、お雑煮なんかには一番出汁の良さが生きてきます。

    お吸い

    二番出汁はクセのある食材を使うお料理にもピッタリです。
    濃い口しょうゆやみりん等を使う煮物の他にも、
    サバや味噌、山椒などを使うお料理には二番出汁が良いです。

    でも、一番出汁を使うような繊細なお料理なんて、
    毎日の食卓には上がらないですよね。

    むしろ二番出汁を使うようなお料理の方が日常には多い事もありますから、

    せっかくとった出汁が余ってしまう・・・

    なんてこともありますよね?

    そんな時、

    二つの出汁を混ぜてしまっても良いかな?

    と思いますよね。
    そんな時の出汁の使い方を紹介します。

    混ぜるのはアリ?

    せっかくの香り高い一番出汁、余ったからって混ぜてもいいの・・・?

    結論から言えば、

    混ぜても良いです!

    私は、週末にまとめて出汁をとって、煮物なんかを作る時は二番出汁から使い、
    出汁が足りないと思ったら、そこに一番出汁を追加して味を調整します。

    うどんの汁やお吸いを作る時は一番出汁を惜し気もなく使って、
    週の終わりに残った出汁を混ぜて使い切っています!

    まとめ

    今回は一番出汁と二番出汁についてまとめました。

    習慣がなかったり、忙しかったりすると中々出汁をとろうとは思わないかもしれませんが、
    自分でとった出汁には市販の顆粒出汁には出せない良さがあります。

    出汁2

    綺麗な黄金色の出汁がとれた時にはテンションが上がりますし、
    市販の出汁よりも塩分を控えめに出来ます。

    出汁をとり始めると、昆布やかつお節の産地なんかにも興味が湧きますし、
    出汁の歴史も面白いですよ。

    でも気を付けてくださいね!
    所謂「高級昆布」なんかに目覚めてしまうと、もう後戻りできませんよ・・・

    今回は以上です。
    ご参考になりましたら幸いです。
    (*゚ー゚*)ノ