近年では日本でも派手にハロウィンイベントを開催するようになりました。
10月31日が近づくとハロウィングッズを売り出したり、ハロウィンの飾り付けをしているお店も多いですよね。
しかし、このハロウィン。
イベントとしてはどんどんメジャーになってきていますが、そもそもどんな日なのでしょうか。
最近では魔女やお化けの仮装をする人が多いですが、どういう行事でどんな目的があったのでしょうか。
かぼちゃやお菓子にはどういった意味があるのでしょうか。
ということで今回はハロウィンの由来についてまとめました。
子供に質問されたときに分かりやすく答えられるようにチェックしておきましょう~。
ハロウィンはいつから始まった?
ハロウィンというのは古代ケルト人のお祭りで秋の収穫を祝うための行事でした。
ケルト人がヨーロッパに渡来して文明を発達させていったのは大体紀元前1200年~紀元前500年前のこと。
なのでハロウィンの原型が誕生したのはこの辺りと考えられています。
その後ハロウィンの風習は17世紀以降に、
などに広がり、徐々に形を変えながら伝わっていきます。
そして19世紀初頭、ハロウィンがアメリカの年鑑に祝祭日として記録されました。
宗教上の問題から反対意見もありましたが、徐々にアメリカの主流社会に受け入れられるようになり、東海岸から西海岸へと伝わりアメリカ全土に広がりを見せました。
1950年代には、
「トリック・オア・トリート(お菓子をくれなきゃいたずらするぞ)」
の合言葉がお馴染みになり子供たちのイベントとして定着していきました。
ハロウィンは日本ではあまり馴染みがありませんでしたが、1990年頃から東京ディズニーランドのイベントでハロウィンが開催されました。
このことをきっかけにかぼちゃや魔女、ゴーストのモチーフが広がっていきました。
2000年以降はお菓子会社やイベント会社がハロウィンの商戦に参入し、現在のハロウィンの形として定着しました。
そう考えると、日本でのハロウィンが定着したのは本当にごく最近なんですね~。
ハロウィンをやる意味について
もともとハロウィンというのは秋の実りを祝う収穫祭。
そしてこれは、冬の始まりを意味していました。
この時期にはこの世とあの世の間の見えない門が開き、死者の霊が家族を訪ねてくるといわれていました。
しかし、家族の霊だけでなく危険な霊や魔女たちも姿を現すので、身を守るために仮面を付けたりお化けの仮装をするようになりました。
ハロウィンは収穫に感謝する祭とあの世から魂が帰ってくる日本でいうお盆のような意味合いがあります。
また、もともとハロウィンはキリスト教とは関係ない祝い事でしたが、カトリック教会で重要な日とされる「諸聖人の日」を11月1日に設定することで、10月31日を前夜祭として祝うことになりました。
現在のハロウィンの形はケルト人の祭りやアイルランドの伝統、キリスト教の前夜祭などが入り混じった独特のものです。
かぼちゃの意味
ハロウィンというと、
「かぼちゃ!」
というイメージですよね。
収穫物という印象はありますが、どのかぼちゃもなんだかちょっと怖い感じです・・・。
なぜ、かぼちゃで、しかも顔の形をしているのでしょうか。
ハロウィンというのはもともとあの世から死者が訪れるという意味合いがありました。
そのためスコットランドでは魔除けのために焚火を焚く風習があり、カブの一種であるルタバガを顔型にくり抜き中に蝋燭を入れランタンを作るのも魔除けの儀式ひとつです。
その風習がアメリカに伝わる際、カブよりもかぼちゃの方が流通があり、またランタンを作るうえでも利用しやすいという理由からかぼちゃでランタンを作るという風習に移り変わりました。
ハロウィンのかぼちゃのことを、
「ジャック・オー・ランタン」
といいます。
実はこれもアイルランドの伝説が関係しています。
アイルランドの伝説
ジャックはある日、悪魔に捕まり魂を取られそうになりましたが、ずる賢く嘘つきなジャックは言葉巧みに悪魔を騙して、二度も悪魔を出し抜きました。
数十年後、寿命を迎えたジャックは魂になり天国を目指しますが素行の悪いジャックは天国には入れません。
仕方なく地獄に行きましたが、そこには昔騙した悪魔が立っていて、ジャックを地獄からも追い出してしまいました。
天国にも地獄にも行けないジャックはこの世とあの世をさまよい続けるしかありません。
流石に不憫に思った悪魔は地獄の業火をジャックに授けました。
ジャックはその業火が消えないようにとくり抜いたカブの中に灯してランタンにしました。
この伝説がアメリカに伝わり、かぼちゃでできたジャック・オー・ランタンになりました。
現在ではいろいろな顔にくり抜いたかぼちゃでランタンを作り、玄関や庭に並べたり、子供たちがランタンを持って家々を訪ねて周っています。
お菓子の意味
ハロウィンといえば子供たちが仮装して、
「トリック・オア・トリート!」
と言って歩くのが有名です。
日本語に直すと、
「いたずらかお菓子か」
となり、つまりは、
「お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ!」
という意味合いとなります。
ではなぜ子供たちは、
「トリック・オア・トリート!」
といってお菓子をもらうのでしょうか?
実はこれは魔除けの意味があります。
ハロウィンは魔女や悪魔、化け物などが集まる日だといわれています。
そういった恐ろしいものが家に入ってこないように、貢ぎ物を与えて家から遠ざけるという儀式が、お菓子をあげて帰ってもらうというハロウィンの形になりました。
合言葉を唱えながら家々を訪ね、お菓子を集めて回るという風習は主に英語圏でおこなわれています。
クリスマスの時期に行われるヨーロッパの風習にも似たようなものがあるので、そこから派生したのではないかという説もあります。
子供向けにわかりやすく説明すると?
ハロウィンの起源は分かりましたが、ケルト人の風習とか、アイルランドの伝統とか、キリスト教の「諸聖人の日」などの話をしても子供には難しいですよね。
子供に、
「ハロウィンってなに?」
と質問されたときに分かりやすく説明するにはどうしたらいいのでしょうか。
子供向けのハロウィンの説明例
その日になるとあの世とこの世が近付くので幽霊やお化けが町に紛れ込んできてしまいます。
町の人たちはお化けに悪さをされないように、自分たちもお化けの格好をすることにしました。
これが今のハロウィンのイベントになりました。
ハロウィンになると子供たちはお化けの恰好をして近くの家を回りお菓子をもらいます。
このとき暗い夜でも迷わないようにかぼちゃで作ったランタンを持ち歩きます。
「トリック・オア・トリート!」
といわれてお菓子をあげるのには、
「お菓子をあげるから家に悪さをしないでね」
という意味があります。
このような感じで、言い回しだけ変えて部分的に説明すると、子供にとっては分かりやすくなります。
子供に優しい説明を心掛けつつも、10月31日がハロウィンになった理由、お化けの仮装をする理由、かぼちゃやお菓子の由来などの要点をきちんと入れるようにしましょう。
まとめ
今回はハロウィンの由来についてまとめました。
近年ではハロウィンというと大きな市場規模を誇る一大イベントです。
思い思いのコスプレをして渋谷のスクランブル交差点に集まる光景がよく中継されています。
しかし起源を調べてみるとハロウィンというのはケルト人の収穫を祝う行事であり、現在の日本のようなコスプレイベントとはほど遠いことが分かります。
今ではハロウィンのトレードマークであるかぼちゃも、もともとはカブが原型だったというのも意外ですね。
文化、歴史を知ると、どのようにふるまうべきかというのをちょっと考えてしまわなくもないですね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ