ひな祭りといえば!
豪華な七段飾りの雛人形がパッと思い浮かびますよね。
(^^
女の子の成長を祝うお祭り。
なので華やかで美しいイメージが強いです。
そんなひな祭りをより華やかにしてくれるものは!?
やっぱりお料理ですよね。
ちらし寿司やはまぐりのお吸い物など。
「ひな祭りに食べるよね~」
という料理があります。
さてはて。
ところでこれって、何か意味があるのでしょうか。
そこで今回は、ひな祭りの食べものについてまとめました。
さっそくみていきましょう!
ひな祭りに食べる料理といえば?
ひな祭りに食べる料理といえば何があるのでしょうか。
ひとつずつみていきましょう!
ちらし寿司
ちらし寿司は華やかで美しくいかにもお祝いうイメージのある食べ物です。
しかし、実はちらし寿司自体には別段おめでたい由来や、健康を祈るような意味合いはありません。
そもそもちらし寿司は明治以降に普及した料理なので、ひな祭りの起源とされる平安時代や、ひな人形が飾られるようになった江戸時代には存在していませんでした。
ではなぜちらし寿司が現在のひな祭りであり、3月3日の桃の節句の定番メニューになったのか。
それは、寿司の原型である
「なれ寿司」
という食べ物に関係しています。
なれ寿司は主に魚を塩と米飯を乳酸発酵させた保存食のこと。
平安時代中期には存在していた歴史の古い食べ物です。
祝いの膳として宮中などで出されることが多く、現在の寿司の原型になった食べ物でもあります。
なれ寿司は祝いの席で食べる料理なのでもともとおめでたいイメージは強かったのですが、地味で華やかさに欠けるという欠点がありました。
そこで!
女の子のお祝いであるひな祭りに相応しいようにと改良されたのがちらし寿司。
錦糸卵や桜でんぶ、エビ、レンコンなどを加えたものが現在の形になりました。
ちらし寿司自体にはおめでたい意味や願掛けなどはありませんが、ちらし寿司の中に入っている具にはそれぞれ女の子の成長を祝う意味があります。
ここではそれぞれの具の意味についてもみていきましょう。
エビ
エビは海の老人と書き、そのくるりと曲がった背から長寿をあらわしています。
おせち料理にも入っている通り、健康と長生きを象徴する食べ物ですね。
レンコン
レンコンは穴から向こう側が見えるので見通しが良いという意味があり、おめでたい席ではよく出される食べ物です。
豆
豆は健康でマメに働けるという語呂合わせからおめでたい食べ物とされています。
お正月にも黒豆などを食べますよね。
ちらし寿司の場合は茹でた枝豆などを彩りとして飾ります。
菜の花
菜の花はおめでたい食べ物というよりは春らしさを表現する食べ物としてちらし寿司に加えます。
菜の花は塩茹ですると鮮やかな黄緑になるので、彩に加えれば食欲をそそること間違いありません。
はまぐりの潮汁
はまぐりの潮汁もひな祭りの料理の定番です。
はまぐりなどの二つ貝は対になっている貝とだけぴたりと合い、他の貝と合わせても重なりません。
平安時代にはこの貝の習性を生かして、内側にキレイな絵を描いた貝を使った
「貝合わせ」
という遊びもおこなわれていました。
このことからはまぐりは夫婦円満や生涯の相手と添い遂げることをあらわしています。
また、はまぐりは汚れた水では生きられず、すぐに澄んだ水に移動することから純潔や貞淑というイメージもあります。
こういった理由から女の子の健やかな成長を祝うのにぴったりの食べ物とされ、ひな祭りの定番になりました。
ちなみにお吸い物という言い方もしますが、魚介類の出汁と塩、お酒だけで作られた汁物を潮汁といいます。
菱餅
ピンクと白と緑が印象的な菱餅はひな祭りと一緒に飾ることも多く、食べ物というよりも飾りや装飾のお菓子というイメージが強いです。
名前の通りひし形なので菱餅といい、3食のお餅を重ねて作られています。
3食にはそれぞれ意味があり、緑は長寿や健康、白は純潔や清浄、ピンクは魔除けや桃の花を表現しています。
順番は上から、以下の順番となります。
という春の風情をあらわしています。
昔からの風習というイメージがありますが、餅が菱形になったのは江戸時代後期のこと。
3色を重ねるようになったのは明治時代以降なので、意外にも近代に入ってから作られた風習です。
ひなあられ
ひなあられはひな祭りで食べる代表的なお菓子です。
ころんとした小さなポン菓子にピンク、白、緑、黄色のカラフルな色がついて、素朴な甘い味が特徴です。
ひなあられの由来には諸説あり、
その昔「ひな遊び」という行事の際に外で食べられるようにと子供に持たせたのがひなあられの原型だという説や、
菱餅を砕いて食べやすくしたのがひなあられだとう説があります。
自然や生命のエネルギーをあらわしているので、女の子の成長や将来の幸せを願う意味があります。
また、関東では丸くて小さく甘いひなあられが定番ですが、関西では醤油や塩で甘しょっぱく味付けされた小粒のお菓子をひなあられと呼んでいます。
そして名古屋圏では円柱型のひなあられが食されています。
白酒
白酒というのはみりんや焼酎に蒸した米や麹を混ぜて1カ月ほど熟成させて作るお酒です。
アルコール度数10%なので子供は飲むことができません。
もともと平安時代には桃の花びらを漬けた
「桃花酒(とうかしゅ)」
というお酒を飲んでいました。
桃花酒は桃の節句にはぴったりですし、昔から桃には邪気を払い、体力や気力を回復させるという意味合いがあったので好んで飲まれていました。
しかし、江戸時代に入ってから製造が簡単な白酒の方が主流になり、ひな祭りには白酒を飲むという文化が定着しました。
まとめ
今回はひな祭りの食べ物について紹介しました。
最近ではひな祭りにはひな祭りケーキや、パーティー用のオードブル盛り合わせを食べる家も多いですよね。
しかし、古くから受け継がれてきた意味や由来を考えると、子供の成長を祈ってちらし寿司やはまぐりの潮汁を作るのも風情があって良いです♪
大切な子供の成長や健康を祈るおめでたいお祭り。
なので、ちょっと大変ではありますがお料理にこだわってみるのも良いかもしれませんね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ