雪平鍋。
調理器具売り場には当然置いてありますし、スーパーやデパートの鍋売り場にだって並んでいるとてもポピュラーな鍋です。
銀色をしていて鍋の周囲にボコボコとした凹凸があるのが特徴ですね。
でもなぜ雪平鍋って蓋がないものが多いのでしょうか。
他の鍋は蓋つきのものって多いですよね。用途が違ったりするのでしょうか。
また、素材は何でできているのでしょう。
「ゆきひら」という名前の由来も気になるところです。
ということで今回は、雪平鍋についてまとめました。
素材や特徴などチェックしていきましょう。
雪平鍋とは
雪平鍋というのは蓋のない小ぶりな片手鍋のこと。
片手鍋としてはとてもポピュラーな種類で、自宅にあるという方も多いのではないでしょうか。
小ぶりで軽く、扱いやすいので一人用のラーメンを作ったり、パスタソースを温めたりするのに便利なんですよ。
ただ、雪平鍋と検索すると「行平鍋」と出てくることが多いですよね。
商品名でも行平鍋と書いてあるものもあります。
「雪平鍋」と「行平鍋」はどちらが正しいのでしょうか。
実はもともと雪平鍋というのは、厚手の陶器でできた土鍋のことでした。
蓋と持ち手が付いていて、主にお粥などを作るのに使われていたんです。
時代が移り変わるにつれて、徐々に形が変わっていき現在の姿になったようです。
「ゆきひら」という名前は、在原行平が塩焼きの海女に海水から潮を汲ませたという故事がもとにあり「行平鍋」という名前になったという説があります。
また、鍋の強度を上げるために周囲に付けられた打ち出しの模様が雪に見えたことから「雪平鍋」という名が付いたという説もあります。
なので、どちらかが間違っているわけではなく「行平鍋」も「雪平鍋」も両方正しいんですね~。
蓋がないのはなぜ?
もともと土鍋だった雪平鍋ですが、現在の形は蓋がありません。
販売されている雪平鍋にも蓋は付属されていません。
いったいなぜなのでしょうか。
雪平鍋というのは注ぎ口が付いていて、汁物やスープを分けたり注いだりすることができます。
注ぎ口が両方に付いているものもあり、フチが平らではないので蓋がないんですね。
「蓋があった方が早く火が通るんじゃない?」
と思うかもしれませんが、雪平鍋というのは熱伝導率が高いので火の通りが良いんです。
すぐに熱が回ってくれるので蓋がなくても大丈夫なのです。
素材は何でできてるの?
雪平鍋というのはアルミでできているものがほとんどです。
アルミというのは熱伝導率が高いのですぐに温まるというメリットがあります。
しかし、逆に柔らかすぎて凹みやすく、耐久性がないというデメリットがあります。
そこをカバーするために鍋の周囲を凹凸状に打ち出して強度を上げています。
だから雪平鍋って表面がボコボコしているんですね。
この打ち出しは強度を上げる意味もありますが、表面積が多くなるのでさらに熱伝導率が上がるというメリットもあります。
アルミの雪平鍋が多いですが、中にはステンレス製のものもあります。
錆に強くて強度の強い雪平鍋が欲しい場合はステンレス製のものもおすすめです。
IHでは使えない?
雪平鍋はIHコンロでは使えないものが多いと聞きますが、本当なのでしょうか。
調べてみたところ、確かにアルミ製の雪平鍋はIHコンロで使えない場合が多いみたいです。
しかしアルミ製であっても底部分がステンレス加工されているものなどはIH対応になっています。
「和の職人 IHゆきひら鍋」などのシリーズはIHもガスも対応しているので使い勝手がいいですね。
また、全面ステンレス製の雪平鍋というのもあります。
重さが気にならないのであればステンレス製の雪平鍋もアリですね。
まとめ
今回は雪平鍋の特徴や、素材などについて紹介しました。
よく見る形ですが機能性を考えていろいろな工夫がなされているんですね~。
雪平鍋は家庭でも頻繁に使われる調理鍋ですが、老舗の料亭などでもよく使われています。
単純な形のようですが、とても使い勝手が良いので万能鍋とも呼ばれています。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ